秘書スキル習得の道のり

はじめまして

このブログは、秘書になりたい人やなりたての人、組織のサポートをすることになった人、秘書の仕事に興味がある人、そういう人たちの参考になればいいなと思って始めました。

秘書に任命されて泣いてしまった理由

私は、ある日突然「君は秘書になる。新しく役員が来るから、その人の担当をして欲しい。」と任命されました。

当時、秘書に対する私のイメージは最悪で、秘書の仕事は「ボスからの命令にロボットのように機械的に従うだけの作業」「スキルが身につかない仕事」だと思っていたので、秘書に任命されたこと自体が非常にショックでした。

秘書や経営者とは無縁だと思っていたし、社内の役員ですら誰がいるか把握していなかったし、サポート業務自体が初めてで、女子力もなし、学生時代の学業は無難にこなしてきたものの英語が堪能なわけではなく、字も特段綺麗というわけでもなし、おっちょこちょいで自分の予定ですら忘れがち、県外育ちなので土地勘なし、服や食べ物のブランドにも疎く、旅行といえば普通列車の乗り放題チケットを活用した節約旅行ばかりで、高級レストランや高級ホテルに行ったこともほとんどなく、ゴルフも野球も麻雀もお酒もお茶もコーヒーもほとんど知らない・・・秘書から最も縁遠い人間を体現したような自分が、まさか秘書に任命されるとは。

秘書のイメージと実際のギャップ

実際に秘書の仕事を始めてみると、言われたことを機械的に行うだけの作業ではなく、なかなかの判断力を要求されるものであることが分かりました。

また、スキルが身につかない仕事だと思い込んでいたのですが、なかなか専門性の高い仕事であり、仕事を離れた場でも役立てられるスキルが身につく仕事であることが分かりました。

ゆったりしているイメージがあったのですが、実際には凄まじい数の電話やメールがひっきりなしに届く上に、打ち合わせや書類作成、企画や手配など、多数の案件を同時進行で進めており、ゆったりした仕事ではありませんでした。

センスのない秘書が身につけたスキル

素質ゼロでのスタートでしたが、徐々に周囲からの協力を得ながらうまく仕事を進められるようになり、任される範囲が広がっていくほどに仕事が楽しくなっていきました。

ボスから「センスのある手土産、探してくれないかな?」と最初に言われたときには、私には天性のセンスが皆無だったため焦ったのですが・・・今では、秘書に必要とされるセンスは感覚的な勘のようなものではなく、相手の情報から相手の好みを推測し、それに合わせたものを選ぶ能力だと思っています。

接待をする相手がどのようなものを喜び、心配しているのかなどを知ることができればベストですが、実際にはそういった情報を事前に知ることができない場合も多いため、何らかの情報をもとにうまく推測することが必要になります。そうしたスキルを身につけ、相手の立場や状況を配慮したものを手配することができるようになったときに、「センスがある」と認めてもらえるのだと理解しています。

秘書スキルの勉強方法

有名な資格試験に秘書検定があります。一般的な社会人知識、慶弔、応対の王道パターンを効率よく学ぶことができるため、テキストを一読する価値があります。資格取得は必須ではないですが、有名な資格のわりに難易度が高くないため、コストパフォーマンスは良いと言えます。

私は秘書検定1級を持っておりますが、おそらく類まれなるポンコツな出来での合格だと思うので、体験記をのせます・・・笑ってください。

秘書としてのセンスは、秘書検定の出題対象に含まれませんが、秘書の実務では重要なスキルだと思うので、このサイトではできる限り詳しく説明したいと思っています。(逆に、秘書検定のテキストで学べる内容については、あまり取り上げなくて良いかなと思っています。)

基本的な考え方を把握した上で、定型パターンをいくつか持っておき、応用バージョンを増やしていくやり方が楽かなと思います。

外国人にどういった手配をすればいい?

日本国内で秘書として働いているときに困ったことが、海外からのお客様の対応。日本人とは異なる価値観や感覚を持っている可能性が高いため、何をどう手配すればいいのか見当もつきませんでした。探しても、なかなか情報が出てこない・・・

私は現在アメリカに住んでいるため、秘書の仕事の参考にしてもらえるような、海外の価値観に関する情報も提供していきたいと思っています。

私のこと

今は、友達のような夫と小さな子どもと一緒に渡米し、日当たりのよいアパートメントで暮らしています。

好きなことは、冒険をすること。コーヒーやお茶を飲みながら甘いものを食べること。ワインを飲みながら牡蠣を食べること。高級リゾートホテルで日光浴をすること。音楽を聞くこと。漫画を読むこと。子どものほっぺたを触ること。体のメンテナンスをすること。為替を予測すること。予定のない日を過ごすこと。

秘書の仕事を経て、贅沢な趣味を持つようになってしまいました。職業病です。